「無料」には2種類ある
動画編集ソフトの「無料」は、期間の定めなく使える無償版と、一定期間だけ試せる無料体験に分かれます。たとえばDaVinci Resolveには無償バージョンがあり、Final Cut Proは30日間の無料体験が案内されています。どちらも、公式ページに書かれた条件の範囲で使うものです。
副業やキャリアにつなげたい社会人にとっては、いま無料で始められるかだけでなく、学び終えたあとも同じ道具で続けられるかを見ておくと、途中でソフトを変える手間を減らせます。この記事では、公式ページの記載をもとに2つのソフトを並べます。
DaVinci Resolveは、無償版と有料版で何が違うか
Blackmagic Designの公式製品ページには、無償版のDaVinci Resolveと、有償版のDaVinci Resolve Studioが並んで紹介されています。公式は、編集、カラー、VFX、モーショングラフィックス、オーディオをひとつにまとめたソフトウェアだと説明しています。
| 項目 | 無償版(DaVinci Resolve) | 有償版(DaVinci Resolve Studio) |
|---|---|---|
| 価格 | 無料 | ¥51,980(税込価格) |
| フォーマット・解像度 | 60fpsまでのほぼすべての8-bitフォーマット、Ultra HD 3840x2160までの解像度 | 120fpsまでの10-bitビデオ、4Kを超える解像度 |
| 機能 | マルチユーザーコラボレーションやHDRグレーディングもサポート | 無償版のすべての機能に加え、DaVinci AI Neural Engine、さらに多くのResolveFX、時間的/AI空間的ノイズ除去、テキストベースの編集、Magic Mask、フィルムグレイン、オプティカルブラーなど |
対応OSは、公式の製品紹介でMac、Windows、Linuxとされています。公式は、無償版でもハリウッドのプロと同じツールの使い方を学べるとし、使い方を習得して作品が増えたらStudioを購入して機能を追加できる、という順番で案内しています。
Final Cut Proは、無料体験のあとの料金を確認する
Final Cut Proの公式ページ(Apple)では、Final Cut ProはApple Creator Studioのサブスクリプションに含まれ、30日間無料で体験できると案内されています。無料トライアル終了後は、新規登録の方で月額1,780円または年間17,800円です。サブスクリプションは、キャンセルしない限り自動的に更新されます。
| 入手方法 | 公式ページの記載 |
|---|---|
| 無料体験 | Apple Creator Studioを30日間無料で体験(新規登録の方のみ対象) |
| サブスクリプション | 月額1,780円または年間17,800円(無料トライアル終了後、新規登録の方) |
| 買い切り版(Mac用) | 50,000円(税込) |
Mac用の動作環境は、macOS 15.6以降、8GBのメモリ(16GBを推奨)、Metalに対応するグラフィックカード(IntelベースのMacのみ)、7.2GBのディスク空き容量です。一部の機能にはAppleシリコンを搭載したMacが必要とされています。公式ページの案内はMacとiPad向けで、使うパソコンのOSによっては選べないソフトがある点も、先に確かめておきたい条件です。
無料のソフトで学べる範囲と、講座で補う範囲
無償版や無料体験でも、素材を取り込み、切って、つないで、書き出す一連の流れは試せます。公式ページでは、DaVinci Resolveが編集用のカットページとエディットページ、カラーやオーディオ専用のページに分かれていると説明されています。まず触って、自分に必要な作業がどこにあるかを知る段階には向いています。
一方で、ソフトの機能を知ることと、自分の動画を仕事の水準まで直せることは別です。講座を使うなら、講座が指定するソフトを先に確認します。クリエイターズジャパンのプレミアプロ講座は、Premiere Proを使う講座で、講座ページではPremiere Proは講座と別に契約が必要だと案内しています。無料のソフトで流れを試してから講座のソフトに移るなら、画面や操作の違いに慣れる時間も見込んでおきましょう。
このテーマへの見解
無料で始めること自体は、悪くない入口だと考えます。ただ、無料のソフトで止まると、作品を仕上げて誰かに見てもらう段階に進みにくくなります。ソフトの値段より、学ぶ過程で自分の動画を直す機会があるかを重く見たいところです。無償版・無料体験は、その前に「自分は編集の作業が合うか」を確かめる手段として使うのがよいと考えます。
次に試したいこと
まず、いま使っているパソコンのOSを確かめ、気になるソフトの公式の必要システム構成と照らし合わせます。次に、無償版や無料体験で、手持ちの素材から30秒程度の動画を1本書き出してみてください。その動画で、解像度やフレームレートなど公式の記載に引っかかる点がなかったかを見ておくと、有料版や講座で何を補いたいかが見えてきます。